車買取の解体新書
  1. 車買取の解体新書
  2. 特殊ケース
  3. 事故車・不動車・水没車はどこに売る?|専門業者と一般買取店の違い

事故車・不動車・水没車はどこに売る?|専門業者と一般買取店の違い

一般の買取店で0円と言われた事故車・不動車・水没車に、輸出業者や解体業者では値がつくことがあります。その理由を流通経路から解説し、修復歴の程度別にどこへ持ち込むかの分岐図と、戻ってくるお金の手続きをまとめました。

事故車・不動車・水没車はどこに売る?|専門業者と一般買取店の違い

ぶつけた車をディーラーに見せたら、「これはもう値段つかないですね」と言われた。廃車費用がかかると言われた人もいると思います。

でも、その車は本当に0円なのでしょうか。

結論: 一般の買取店で0円になる車でも、解体・部品・輸出のルートを持つ業者なら値がつくことがあります。まず次の3つを。

  • ①「0円」を言われたら、その店が扱えないだけの可能性を疑う → 同じ店にもう一度粘るより、別のルートを持つ業者に当たる
  • ② 車を渡す前に、還付されるお金を確認する → 自動車重量税・自動車税・リサイクル預託金の3つ
  • ③ 査定の場では契約しない → 消費者庁が名指しで注意喚起している

以下、なぜそうなるのかを、車が国内でどう流れているかから見ていきます。

この記事の目次
  1. 一般の買取店が「値段つかない」と言うのは、なぜか 🚗
  2. 値がつく理由は、車そのものではなく「部品」と「鉄」にある 💰
  3. 修復歴の程度別|どこに持ち込むかの分岐図
  4. 「修復歴なし」でも水没車かもしれない、という話
  5. 保険会社に「全損」と言われた車も、まだ売れる 🔧
  6. 車を渡す前に確認する「戻ってくるお金」3つ
  7. 一括査定の電話は、なぜ鳴り止まないのか
  8. 業者に連絡する前に、やっておくと差がつく3つ
  9. この記事のまとめ
  10. 次に読むなら

一般の買取店が「値段つかない」と言うのは、なぜか 🚗

この見出しで分かること。買取店が0円と言うのは、あなたの車に価値がないからではなく、その店が使える出口にあなたの車が乗らないからです。

町の買取店やディーラーの多くは、買い取った車を中古車オートオークションに流します。業者だけが参加する車のセリ市です。ここで売れるかどうかが、そのまま査定額の上限になります。

そのオークション、規模はかなり大きい。2025年の総出品台数は801万3,936台で、成約率は68.6%でした(日刊自動車新聞調査、日本オートオークション協議会が伝えています)。

ここ、地味に大事なところです。3割は売れ残っている。

あなたの車 事故・不動・水没 一般の買取店 出口はほぼオークション1本 オートオークション 2025年 成約率 68.6% ここで売れないと見込んだ瞬間、査定額は「0円」になる ・引き取って保管する場所代がかかる ・自走できないならレッカー代がかかる ・解体・部品販売のルートを自社で持っていない 店にとっては 「扱えない車」 =リスク

つまり、0円という数字は車の価値ではなく、その店のビジネスモデルの答えです。相手が変われば答えも変わります。

値がつく理由は、車そのものではなく「部品」と「鉄」にある 💰

この見出しで分かること。動かない車にお金を出す業者が、どこで利益を出しているか。

国土交通省の資料では、使用済自動車から回収されるもののうち、重量ベースで20〜30%が部品としてリユースされているとされています。残りは素材リサイクルと埋立に回ります。1台の車は、走る道具としてだけでなく、部品の束としても数えられているわけです。

Yahoo!知恵袋に、まさにこれを聞いている質問がありました。「動かない車でも買い取る」中古車屋はどうやって利益を出しているのか、という質問です。ベストアンサーはこう答えていました。

解体して部品を取り出し、部品を個別に販売、売れないものや壊れているものはスクラップに出したり、リサイクル出来るものは業者に販売するなどして利益を出しています。

同じ質問の別の回答には、触媒に貴金属が入っている、円安で「日本は安すぎて、丸車でも部品取りでも引っ張りだこ」といった話も並んでいました。

1台の車 事故・不動でも 中身は同じ ① 部品として売る(リユース部品) エンジン・ミッション・足回り・ドア・ランプ。重量ベースで20〜30% 整備工場・板金工場・在庫共有ネットワークへ ② 素材として売る(鉄・非鉄・貴金属) 車体は鉄スクラップ。触媒には貴金属が含まれる 相場は日々動くので、時期で金額が変わる ③ 海外へ出す(丸車輸出・廃車ガラ輸出) 走る車はそのまま。解体済みの車体も「廃車ガラ」として輸出される 海外は長距離走行・道路事情から機能部品の需要が高い

③が近年いちばん動いています。公益財団法人自動車リサイクル促進センターが2025年10月に環境省の審議会へ出した資料では、解体後の車体を輸出する「非認定全部利用(廃車ガラ輸出)」の台数が2024年度に21万8千台、前年度から20%増えたとされています。理由として挙げられているのは、海外の中古車需要、中古部品市場の成熟、為替相場、海外部品バイヤーの日本進出などです。

丸ごと走る状態の車の輸出も増えています。2025年の中古車輸出台数は170万8,604台で3年連続の過去最高(日本中古車輸出業協同組合の集計を日刊自動車新聞が伝えたもの)。仕向地はアラブ首長国連邦が25万2,637台で首位でした。

ここで、数字の出どころが違う点だけ触れておきます。同じJARC資料では、リサイクル料金の輸出返還台数が2024年度で163万台。輸出業界の集計(車両価格20万円以上の中古車)と、リサイクル料金の返還申請ベースの台数は、集計の定義も期間も違います。同じ「輸出台数」でも数え方が別なので、他の記事と数字が合わなくても間違いではありません。

一方、国内で使用済自動車として引き取られた台数は2024年度で256万台。2018年度の338万台から減り続けています。JARCの資料は、その原因のひとつに「中古車輸出の増加」を挙げています。

国内で潰される車が減って、海外に出ていく車が増えている。 これが、0円と言われた車に値がつく背景です。

選び方の基準

次の分岐図を出す前に、何を基準に分けたかを先に書いておきます。買取店の名前で分けてはいません。その業者が自前で持っている出口で分けています。

分けた軸 見ているもの なぜこれで分けたか
オークションに流せるか 修復歴の有無・自走可否 一般買取店の査定上限を決めるのがここだから
解体・部品販売をできるか 自動車リサイクル法の解体業許可の有無 部品で回収できる業者は0円にならない余地がある
海外へ出せるか 輸出実績・輸出抹消の手続き対応 国内で値がつかない年式・過走行車の受け皿になるから
引き取りと書類をやるか レッカー対応・抹消登録の代行 ここが有料か無料かで手取りが数万円動くから

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特定の会社を「一番高い」とは書きません。査定額は車種・年式・時期・その業者の在庫状況で変わるので、同じ車でも先週と今週で違います。この記事が言えるのは、どのタイプに当たるべきかまでです。

修復歴の程度別|どこに持ち込むかの分岐図

この見出しで分かること。自分の車がどの枝にいるかと、その枝に対応する業者のタイプ。

まず「修復歴」という言葉を整理します。日常語の「事故車」とは別物です。

中古車を売るとき、自動車公正競争規約に基づいて「修復歴の有無」を表示する義務があります。その判断は、一般財団法人日本自動車査定協会(日査協)の定める修復歴判断基準に従います。自動車公正取引協議会の資料によれば、この基準は公取協・日査協・日本オートオークション協議会の3団体で同一とされています。

判断されるのは、次の骨格部位(車の骨組みにあたる場所、という意味です)です。

骨格部位 修復歴とするもの 修復歴としないもの(例)
クロスメンバー(フロント・リヤ) 交換/曲がり・凹み・修理跡/亀裂 小さな凹み・亀裂とその修理跡
サイドメンバー(フロント・リヤ) 交換/曲がり・凹み・修理跡 けん引フック取付部の損傷、バンパーステー取付部の小さな凹み
インサイドパネル/ダッシュパネル 交換/外板を介して波及した凹みとその修理跡 小さな凹みとその修理跡
ピラー(フロント・センター・リヤ) 交換/スポット打ち直し/波及した凹み シートベルトの挟み込みによる凹み、ドアの開きすぎによるヒンジ部の凹み
ルーフ 交換/周囲インナー部の凹み・曲がり/ピラーから波及した凹み インナー部の小さな凹み・曲がりとその修理跡
センターフロアパネル/フロアサイドメンバー 交換/パネル接合部のはがれ・修理跡/破れ(亀裂) 突き上げ等による凹み、小さな凹み・曲がり
リヤフロア(トランクフロア) 交換/接合部のはがれ・修理跡/破れ(亀裂) リヤエンドパネル等の交換時に生じた損傷、スペアタイヤ収納部の突き上げによる凹み

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(出典:自動車公正取引協議会「日査協の修復歴判断基準が一部変更となります」別紙/2019年4月1日適用)

ポイントがひとつ。2019年4月から、損傷の大きさの基準が「カードサイズ(8.5cm×5.4cm)」になりました。それ以前は「500円玉程度」でした。骨格部位のどこであっても、カードサイズを超えた損傷は修復歴と判定されます。

逆に言うと、ドアを交換した、フロントガラスを替えた、バンパーがへこんだ。これらは骨格ではないので修復歴になりません。ここ、ディーラーで「事故車ですね」と言われて落ち込んだ人は、一度確かめる価値があります。

では、分岐図です。

自分の車はどこへ? 上から順に当てはまるところで止める

A|自走できる/骨格は無傷(外板のへこみ・ドア交換だけ) → 修復歴なしのまま売れる。一般の買取店とディーラー下取りを比べるのが先

B|自走できる/骨格をカードサイズ超で修理・交換した → 修復歴あり。一般店は大きく減額。事故車・修復歴車を扱う専門業者や輸出系も併せて

C|自走できない(エンジン不動・大破)/保険で全損と言われた → 部品取り・輸出のルートを持つ業者へ。レッカー代が自己負担かを先に聞く

D|室内フロアより上まで水に浸かった(冠水) → 冠水を明かしたうえで扱う業者へ。隠して売ると後で減額・返品の火種になる

BとCの枝で「専門業者」と書いているのは、看板の名前ではなく自動車リサイクル法の解体業許可を持っている、あるいは輸出の実務を回している業者という意味です。解体業者は法律上、有用な部品を分離して再利用できる状態にする義務を負っています(環境省)。つまり部品で回収する前提で動いている。だから値がつく余地が残ります。

個人的には、B(修復歴あり・自走可)の枝がいちばんもったいないと思います。自走できるということは、輸出も部品取りも両方の選択肢がある状態。なのに「修復歴あり=二束三文」と言われて、そこで納得してしまう人が多いはずです。

「修復歴なし」でも水没車かもしれない、という話

短い章ですが、ここは知らないと損をします。

自動車公正取引協議会の用語集で、修復歴は「車体の骨格に当たる部位の修正あるいは交換歴」と定義されています。水に浸かったかどうかは、この定義に入っていません。

同じ協議会の「中古車の車両状態表示(評価)に関する監修基準」を読んでも、表示が義務づけられている項目は外装・内装、修復歴の有無、走行距離数、その他項目。冠水歴という独立した表示項目は置かれていません。

項目 表示のルール 冠水との関係
修復歴の有無 公正競争規約で表示義務。日査協の基準に従う 骨格の修理歴のみ。冠水は対象外
外装・内装 ヘコミ・キズ・補修跡・汚れをありのままに表示 泥・シミ・サビが外から見えれば表示対象
走行距離数 車検証・点検整備記録簿等で確認して表示 冠水の有無は分からない

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だから、「修復歴なし」と書いてあっても、それは冠水していない証明にはなりません。売る側になった今、これは逆向きに効いてきます。

自分の車が浸水しているなら、先に言ったほうがいい。 国民生活センターには、買い取り後に「エンジンに異音があるため買取額を減額するか返品する」と連絡が来た、という相談が載っています。隠した情報は、あとで減額の根拠に使われます。

保険会社に「全損」と言われた車も、まだ売れる 🔧

この見出しで分かること。全損=廃車確定、ではないということ。

日本損害保険協会の説明では、全損は市場の価格(時価額)を基準にした考え方です。修理費が時価額を超える場合が該当し、修理できる状態でも経済的に全損として扱われます。

物理的全損 そもそも直せない状態 車としては終わり。ただし部品と素材は残る 経済的全損 直せるが、修理費 > 時価額 保険が払わないだけで、車は直せる どちらの場合も、その車はまだあなたの所有物 保険会社が「全損です」と言ったのは、保険金の払い方の話であって、 車の処分方法の指示ではない。売却先は自分で選べる

ここ、混同しやすいところです。「全損だから廃車にしてください」は保険の話であって、売却の話ではありません。

なお、保険金の支払いを受けるにあたって車両の引き渡しが条件になる契約形態もあります。全損の扱いは契約内容で変わるので、自分の証券の条件は契約先の保険会社に確認してください。そのうえで、車が手元に残る形なら、売却先は自分で選べます。

車を渡す前に確認する「戻ってくるお金」3つ

この見出しで分かること。査定額の交渉より先に確定させておくべき、制度上のお金。

正直、この3つはどれも説明が分かりにくいと感じました。所管が国税庁・都道府県・リサイクル促進センターとバラバラで、窓口も違うからです。まとめます。

① 自動車重量税 車検の残り期間に応じて 還付。窓口は運輸支局 (申請は国税庁の制度) ② 自動車税 抹消登録した月の翌月から 月割で減額・還付 窓口は都道府県 ③ リサイクル預託金 中古車として売るなら 買主から受け取れる 解体するなら戻らない 落とし穴は「いつ抹消登録されたか」 東京都主税局は、廃車した日とは業者に車を引き渡した日ではなく、 運輸支局等で実際に抹消登録した日だと明記している。 業者が手続きを寝かせると、その分だけ還付が減る

① 自動車重量税。国税庁の廃車還付制度です。自動車リサイクル法に基づいて適正に解体され、解体を事由とする永久抹消登録申請または解体届出と同時に還付申請をした場合に、車検の残存期間分が戻ります。計算式は「廃車時の自動車重量税 × 残存期間月数 ÷ 登録時の総期間月数」。残存期間が1か月未満だと還付されません。

そして、これが一番見落とされる点。国税庁は「永久抹消登録完了後、自動車重量税還付申請だけ後日行うことはできません」と書いています。一度きりのタイミングです。

② 自動車税。抹消登録した月の翌月から3月までの分が月割で戻ります。東京都主税局の説明では、6月に抹消登録した場合は4月から6月までの3か月分が課税されます。なお、令和8年(2026年)4月1日から「自動車税種別割」は「自動車税」へ名称が変わりました。書類の表記が揺れていても同じものです。

③ リサイクル預託金。環境省の説明では、次の所有者へ売却する際はリサイクル券を引き渡し、リサイクル料金(資金管理料金を除く)も受領することになります。中古車として流通するなら次の人に引き継がれるお金です。逆にスクラップにする場合はリサイクル券は発行されず、引取証明書が発行されます。

自分の車のリサイクル料金がいくら預託されているかは、自動車リサイクルシステムのサイトで車台番号などから調べられます。

自動車リサイクルシステムの利用者向けトップページ
自動車リサイクルシステムの利用者向けトップページ(jars.gr.jp・2026-09-30時点の画面)

処理状況の確認もここでできます。車を渡したあと、本当に解体されたのかを自分で追える。地味ですが、これは押さえておくと安心です。

手続きそのものの種類は、国土交通省のポータルに整理されています。

国土交通省の自動車検査登録総合ポータルサイトにある抹消登録の案内ページ
国土交通省の自動車検査登録総合ポータルサイトにある抹消登録の案内ページ(jidoushatouroku-portal.mlit.go.jp・2026-09-30時点の画面)
手続き どういうとき ポイント
一時抹消登録 使用を一時的に中止する あとで復活させられる
永久抹消登録 リサイクル事業者に引き渡し、適正に解体した 解体報告記録の後に申請。重量税還付はここで同時に
解体届出 一時抹消済みの車を解体した 重量税還付の申請はこちらでも可
輸出抹消仮登録 車を輸出する 輸出業者に売るときの手続き

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一括査定の電話は、なぜ鳴り止まないのか

この見出しで分かること。電話ラッシュの仕組みと、公的機関が出している具体的な注意。

事故車や不動車を売ろうとすると、一括査定サイトに行き着きます。でも、評判は良くない。

Yahoo!知恵袋に「車の一括査定は危険ですか?電話がたくさんかかってくるという事はわかった」から始まる質問がありました。回答のひとつには、こんな指摘があります。

修復歴あり・修復歴なしの車を「修復歴あり」として安く買い叩くケース

同じ回答は、複数業者を同時刻に呼んで競合させるのは勧めない、とも書いていました。実務を知っている人の書き方だな、と感じます。

あなたが入力 車種・年式・電話番号 一括査定サイト 提携業者へ一斉に配信 業者A|先に電話した順で有利 業者B|出ないと何度もかける 業者C|他社より先に会いたい 業者側の事情:会えれば勝ち、という構造になっている 配信を受けた時点でコストが発生するため、買えても買えなくても回収したい。 だから「まず訪問のアポを取る」ことに全力が向く。 電話が多いのはマナーの問題ではなく、設計の問題

トラブルは実際に起きています。国民生活センターに寄せられた中古自動車に関する相談は、2023年度9,034件、2024年度7,059件、2025年度8,642件(2026年5月31日現在の集計)。売却側の事例としては、事故歴のない車について「事故車と判断されたため買取金額を引き下げたい」と言われた、電話時に説明のなかったキャンセル料3万円を請求された、といったものが公表されています。

消費者庁が出している注意喚起は3つだけです。短いので覚えられます。

消費者庁の「中古自動車の購入・売却等トラブルにご注意ください」のページを見る(caa.go.jp)

  1. 査定の場では契約しないようにしましょう
  2. 事前に契約書を確認するようにしましょう
  3. トラブルになったときは、消費生活センター等や業界団体の相談窓口に相談しましょう

国民生活センターは、車の売却はクーリング・オフの対象外だとも明記しています。契約したら戻せない、という前提で臨むしかありません。

相談先は2つ。消費者ホットライン「188」と、一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)の車売却消費者相談室です。

JPUC車売却消費者相談室のページ
JPUC車売却消費者相談室のページ(jpuc.or.jp・2026-09-30時点の画面)

こちらは0120-93-4595、平日9:00〜17:00。キャンセル・減額・違約金・未払い・名義変更といったカテゴリで相談を受けています。無料です。

業者に連絡する前に、やっておくと差がつく3つ

短くまとめます。査定額そのものより、ここで手取りが変わります。

やること 何のため 具体的に
車の状態を紙に書き出す 「聞いてない」を理由にした後日の減額を防ぐ 冠水の有無、自走できるか、骨格をどこまで直したか、修理の見積書があるか
リサイクル料金の預託状況を調べる 中古車として売るなら受け取れるお金 自動車リサイクルシステムで車台番号から検索
契約書を先にもらう キャンセル料と減額条項の確認 「いつからキャンセル料が発生するか」「引き渡し後の減額条項があるか」

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3つ目が一番効きます。国民生活センターは、JPUCのモデル約款では車を事業者へ引き渡した翌日まではキャンセル料なしで解約できるとされている、と紹介しています。目の前の契約書がそうなっているかを、その場で確かめる。

そして、査定の場で判子を押さない。これだけで、公表されている相談事例のかなりの部分は避けられます。

よくある質問

Q. ディーラーに「廃車費用がかかる」と言われました。お金を払うしかないですか。

A. その店の見積もりであって、唯一の選択肢ではありません。解体業の許可を持つ業者や輸出のルートを持つ業者は、レッカー代込みで引き取り、部品と素材で回収する前提で動いています。少なくとも2〜3社に当たってから決めてください。ただし、実際に値がつくかはその時期の部品需要と素材相場次第です。金額を約束することはできません。

Q. 修復歴ありだと、どのくらい下がりますか。

A. 一律の下げ幅は公表されていません。日査協の基準が決めているのは「修復歴に当たるかどうか」であって、減額幅ではないからです。2026年9月30日時点で、公的機関が公表している修復歴車の減額率の一覧は見つかりませんでした。実額は車種・年式・需要で変わるため、複数社の提示額を比べるのが現実的な方法です。

Q. 一時抹消と永久抹消、どちらにすればいいですか。

A. 車をもう使わず、解体してもらうなら永久抹消登録(または一時抹消後の解体届出)です。自動車重量税の還付はこちらのルートでしか申請できず、しかも抹消の申請と同時でないと受け付けられません。手続きを業者に任せる場合は、還付申請まで含めてやってくれるのかを、契約前に文字で確認してください。

この記事のまとめ

  • 一般の買取店の0円は、車の価値ではなく「その店の出口がオークション1本」という事情の結果。2025年のオークション成約率は68.6%で、売れ残る車は最初から敬遠される
  • 解体・部品・輸出のルートを持つ業者は別の計算をする。使用済自動車からは重量ベースで20〜30%が部品として再利用され、解体後の車体も廃車ガラとして輸出されている(2024年度21万8千台)
  • 修復歴は骨格7部位の話で、基準は2019年4月からカードサイズ(8.5cm×5.4cm)。ドア交換やバンパーのへこみは修復歴に入らない
  • 冠水歴は修復歴の表示義務に含まれない。売る側は先に申告したほうがいい
  • 査定額の交渉より先に、自動車重量税・自動車税・リサイクル預託金の3つを確定させる。特に重量税の還付は抹消登録と同時申請しかできない

次にやること:業者に連絡する前に、自動車リサイクルシステムで自分の車のリサイクル料金を調べてください。5分で終わります。この数字を知っているだけで、業者との話の土俵が変わります。

次に読むなら

  • 「一括査定の電話を減らす頼み方|連絡手段を指定するとどうなるか」 … この記事の後半で触れた電話ラッシュの構造を、申し込み方の側から掘り下げています。事故車でも不動車でも同じ話なので、業者に連絡する前に読むのが順番として自然です。
  • 「10年10万kmの車は、どこで売り先が変わるのか|年式・走行距離別の出口一覧」 … 事故も故障もないけれど古い、という車の話。国内オークションから輸出に出口が切り替わる境目を扱っています。

出典