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車買取業者の比較|大手7社の得意車種と、査定額が変わる理由

ガリバー・ネクステージ・WECARSなど大手7社を「買った車を誰に売るか」という出口から比較しました。同じ車で10万円単位の差が出る理由を決算の公表値で説明し、公的統計から今の相場の向きも整理します。

車買取業者の比較|大手7社の得意車種と、査定額が変わる理由

「10年乗った車、いくらになるんだろう」

ディーラーで下取り額を聞いて、買取店に出すとどうなるのかが気になってきた。一括査定は連絡が早いとも聞く。さて、どこに出すのが自分に合っているのか。

結論から言うと、業者選びで見るべきは「知名度」でも「CMの量」でもなく、その会社が買った車を誰に売っているかです。理由はシンプルで、自分の店で売る車と、業者オークションに流す車とでは、会社が乗せられる利益の幅が3倍以上違うからです。

その差は推測ではありません。ガリバーを運営するIDOMは、1台あたりの粗利を小売と卸売に分けて公表しています。2025年2月期の実績で、小売が1台45万円、卸売が1台12万円。同じ1台でも、出口が違えば会社に残る額が33万円変わる。だから査定額にも10万円単位の差が出ます。

この記事の目次
  1. 時間がない人へ。条件別の結論を3行で 💰
  2. なぜ同じ車で10万円も変わるのか。答えは「出口」にある 🚗
  3. 「中間マージンがないから高い」が効く場面
  4. この記事の並べ方(比較の見方)📋
  5. 大手7社の比較表 📊
  6. 7社それぞれの得意車種と、向いている人 🔧
  7. ガリバー(IDOM)— 出口が3方向あるから、車を選ばない
  8. ネクステージ — SUVとミニバンなら、専門店の棚が効く
  9. カーセブン — 「売ったあとで減らされない」を制度にしている
  10. WECARS — 整備と鈑金を持っているぶん、実用車に強い
  11. アップル — 地域の販売店が買い手だから、地元で売れる車が強い
  12. ラビット — 持ち込みで完結させたい人に
  13. カーチス — 大型店モデルで、買い替えもまとめたい人に
  14. 公的データで見ると、今の相場はどっちを向いているのか 📊
  15. オークション相場も上がっている
  16. ただし、先行きは読みにくい
  17. 査定額を守りたいなら、修復歴の線引きを知っておく 🔧
  18. 一括査定は、こう使うと気持ちよく回る
  19. 段取りのコツ
  20. 困ったときの窓口
  21. Q. 結局、どこが一番高く買ってくれますか?
  22. Q. ディーラー下取りと買取店では、どう違いますか?
  23. Q. 走行距離10万kmを超えると、値段は付かなくなりますか?
  24. Q. 契約したあとに修復歴の話が出てきたら?
  25. Q. 相場が上がっている今、売り時ですか?
  26. この記事のまとめ

時間がない人へ。条件別の結論を3行で 💰

あなたの車はどれに近い? 人気のSUV・ミニバン 5年落ち/7万km以内 自社で売る店を厚めに 在庫の棚を持っている店ほど 上乗せの余地が大きい 例:ネクステージ/ガリバー 10年落ち・10万km超 軽・コンパクト・商用車 オークション網の広い店 海外に出る車は卸売ルートの 強さがそのまま額に出る 例:ガリバー/アップル 売るか迷っている 次の車がまだ決まっていない キャンセル条件で選ぶ 買取契約にクーリング・オフは 適用されない 例:カーセブン

  • 人気車種で年式が新しいなら、自社の店舗で売り切る力が強い会社へ。在庫を並べる場所がある会社は、卸売に回す前提の会社より上限が高くなります。
  • 10年落ち・過走行なら、オークションと輸出の出口を持つ会社へ。国内の店頭では並べにくい車ほど、卸売ルートの太さが金額に出ます。
  • まだ売ると決めきっていないなら、査定額よりキャンセル規定を先に見てください。車の買取契約にクーリング・オフの制度はありません(国民生活センター)。

ここから先は、なぜそうなるのかを数字で説明していきます。

なぜ同じ車で10万円も変わるのか。答えは「出口」にある 🚗

査定士が電卓を叩いているとき、彼らが計算しているのは「この車の価値」そのものではありません。「この車を、どこで、いくらで、いつまでに売り切れるか」です。

出口は大きく2つあります。自社の店頭に並べて一般のお客さんに売る(小売)か、業者間オークションに出して同業者に売る(卸売)か。この2つは、会社に残る利益がまるで違います。

あなたの車 買取店が査定 小売|自社の店で売る 整備・保証・ローンも付けられる 売れるまで在庫を抱える 卸売|オークションに流す 数日〜数週間で現金化できる 落札価格は相場まかせ 1台あたり粗利 45万円 1台あたり粗利 12万円 IDOM 2025年2月期 決算説明会資料の公表値。小売粗利は整備・保証など付帯商品を含む

小売の45万円には、車両本体の利ざやだけでなく、整備・鈑金・保証・メンテナンスパックといった付帯商品の粗利も含まれています(同社の注記による定義です)。つまり自社で売れば、車の値段以外でも収益を得られる。だから仕入れ値、つまりあなたへの買取額を高くしても採算が合います。

一方の卸売12万円は、ほぼ車両の利ざやが中心です。落札価格は相場まかせなので、会社としては買取額を相場に沿った水準で組む必要があります。

この構造が、業者間の査定額の幅をつくっています。あなたの車が「その会社の店頭で売れる車」なら45万円のモデルで計算され、「オークションで次の買い手を探す車」なら12万円のモデルで計算される。同じ車でも、査定する会社の在庫事情ひとつで前提が切り替わるわけです。

ちなみに2026年2月期のIDOMは、小売163,931台に対して卸売151,985台。買い取った車のおよそ半分は、オークション経由で次の買い手に渡している計算になります。大手でも2つの出口を使い分けていて、だからこそ幅広い車を引き受けられる、ということでもあります。

「中間マージンがないから高い」が効く場面

各社のサイトでよく見る「自社販売だから中間マージンが不要」という説明。仕組みとしては筋が通っています。効き方が大きいのは、その会社の店頭で売れる車です。ここを押さえておくと、説明と自分の車の噛み合いを自分で判断できます。

軽トラの過走行車なら、都市部のSUV専門店より、オークションや輸出の出口を持つ会社のほうが前提が噛み合います。「自社販売だから」という強みは、その店の棚に並ぶ車でこそ発揮される、という整理です。

この記事の並べ方(比較の見方)📋

掲載順は、次の5項目をそろえて決めました。査定額の高さでは並べていません。同じ車でも時期・在庫・地域で額が変わるため、額そのものを順番にするのは無理があるからです。

評価軸 何を見たか なぜ見るか
① 出口の多さ 自社小売・卸売・輸出のどこを持つか 出口が多いほど、高く買える車の幅が広い
② 数字の開示 台数・粗利・店舗数を公表しているか 公表値があると比べやすい
③ 消費者保護の仕組み JPUC適正買取店認定、キャンセル規定 契約前に確認しておくと安心な項目
④ 店舗網と整備網 直営/FCの別、拠点数 出張査定の来やすさと、地域相場の反映
⑤ 得意車種の明確さ 専門店業態や整備網から読み取れるか 自分の車と噛み合うかが判断できる

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報酬や広告の有無で順番は変えていません。このサイトは買取業者との金銭的なつながりを持っていないので、上位に置いたからといって何かが入る構造ではないです。

そして先に言っておくと、最初に挙げた会社が、あなたの車を一番高く買う会社とは限りません。先頭は「情報が開示されていて、出口が多く、比較の起点にしやすい」という意味です。7社はそれぞれ得意な車と向いている人が違う、という前提で読んでください。

大手7社の比較表 📊

出口と運営形態で見た7社の位置 ← 卸売・オークション寄り 自社小売で売り切る寄り → 直営中心 FC中心 ガリバー 小売16.4万台/卸売15.2万台 ネクステージ 専門店業態で在庫を抱える WECARS 整備・鈑金を併設した242店 カーセブン アップル FC114社・275店 ラビット カーチス

数字は2026年9月13日時点で各社・各団体が公表しているものです。空欄は、公表資料を確認できなかった項目です。

掲載順 会社(運営) 店舗規模 公表されている台数 JPUC適正買取店 出口の軸
1 ガリバー(IDOM) 全国約490店舗/大型店86店舗 小売163,931台・卸売151,985台(2026年2月期) 一覧に記載なし 小売・卸売・輸出の三本立て
2 ネクステージ 242拠点353店舗(2025年11月期3Q末) 販売255,542台(2026年11月期上期) 一覧に記載なし 自社小売・専門店
3 カーセブン(カーセブンデジフィールド) 全国展開(FC中心) — 認定事業者 自社小売+卸売
4 WECARS 242店舗・従業員4,319名(2026年3月) — 一覧に記載なし 小売+整備・鈑金
5 アップル(アップルオートネットワーク) 加盟114社・275店舗(2026年9月) — 一覧に記載なし FC各社の販路+卸売
6 ラビット(ラビット・カーネットワーク) 直営15+FC132=147店舗 — 一覧に記載なし 卸売寄り
7 カーチス 全国に大型店を展開 — 一覧に記載なし 小売+卸売

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比較の材料として押さえておきたいのは、JPUC適正買取店の欄です。 業界団体である日本自動車購入協会が運営する認定制度で、認定事業者一覧に載っている22社のうち、ここで扱った大手はカーセブン1社でした(2026年9月13日時点)。認定は10の要件と2年ごとの更新審査を伴うもので、一覧への記載がないことは評価を左右する話ではありません。契約条件の分かりやすさを重視したい人には、確認しておくと安心な項目です。

7社それぞれの得意車種と、向いている人 🔧

ガリバー(IDOM)— 出口が3方向あるから、車を選ばない

ガリバー(IDOM)の公式トップページ
ガリバー(IDOM)の公式トップページ(221616.com・2026-10-06時点の画面)

創業からの累計取引台数は550万台超、店舗は全国約490。規模に加えて注目したいのは中身です。

2026年2月期は小売163,931台に対し卸売151,985台。小売と卸売がほぼ拮抗している会社は、大手の中でも独特の形です。自社の大型店で売れる車は店頭に並べ、別のルートが向く車はオークションへ。どちらのルートも太いので、査定の守備範囲が広くなります。

大型店は2026年2月末で86店舗。1店舗あたりの小売台数は369台(2026年2月期)で、翌期は390台を見込んでいます。在庫を大量に回す設計になっているので、人気車種の吸収力もあります。

向いている人:車種を問わず、まず相場の基準値を知りたい人。10年落ちや過走行で「どれくらいの値段が付くのか」から確かめたい人。

確認しておきたいこと:同社は資料の中で「相場下落リスクに備えて台粗利の確保を優先」と方針を明記しています。方針が公表されているぶん読みやすく、相見積もりの基準値をつくる1社目として使いやすいタイプです。

ネクステージ — SUVとミニバンなら、専門店の棚が効く

ネクステージ「フルスイング買取」のページ
ネクステージ「フルスイング買取」のページ(nextage.jp・2026-10-06時点の画面)

2026年11月期の上期だけで販売255,542台(前年同期比16.0%増)、営業利益は140億円で前年同期のほぼ2倍。伸び方が一段違います。

買取側の強さの源は、専門店業態で在庫の棚を先に用意している点です。SUV専門店「SUV LAND」を全国10店舗、ほかにミニバン・軽・輸入車の業態を持つ。「この車種はここに並べる」が決まっていれば、仕入れ価格を強く出せます。買取サービス名が「フルスイング買取」で、値引き交渉を挟まず一発提示という立て付けなのも、棚が決まっているからこそでしょう。

向いている人:アルファード、ヴォクシー、ハリアー、CX-5あたりの人気ミニバン・SUV。年式5年以内、走行7万km以内なら特に噛み合います。

確認しておきたいこと:公表されているのは販売台数で、買取単独の台数や粗利は分けて公表されていません。販売台数には新車販売52拠点も含まれます。専門店の棚に合う車種で強みが出るタイプなので、自分の車がその棚に並ぶかどうかを見てから当たると分かりやすいです。

カーセブン — 「売ったあとで減らされない」を制度にしている

カーセブンの公式トップページ
カーセブンの公式トップページ(carseven.co.jp・2026-10-06時点の画面)

ここで挙げる理由は、査定額ではなく契約条件です。公式サイトが掲げる「安心宣言」は5項目あります。

  1. 契約金の半額を当日中に前払い
  2. 契約後の減額は一切なし
  3. 買取車両は自社名義に変更手続き
  4. キャンセルは7日間、電話一本で可能
  5. 契約後もキャンセル料は一切不要

このうち2番と5番は、売却前に気になりやすいポイントにそのまま答える形になっています。そして前述のとおり、JPUC適正買取店の認定を受けている数少ない事業者でもあります。

向いている人:次の車がまだ決まっていない人。「とりあえず売値を確定させて、そこから新車を探したい」人。契約後に7日間の猶予があるかどうかは、この局面でかなり効きます。

確認しておきたいこと:フランチャイズ中心なので、査定額の水準は加盟店ごとの在庫状況が反映されます。契約条件は本部が統一し、値付けは地域の需要に沿って各店が出す仕組みです。近くの加盟店にどんな在庫ニーズがあるかを聞いてみると、噛み合いが見えます。

WECARS — 整備と鈑金を持っているぶん、実用車に強い

WECARS(ウィーカーズ)の公式トップページ
WECARS(ウィーカーズ)の公式トップページ(wecars.co.jp・2026-10-06時点の画面)

2024年5月、伊藤忠商事・伊藤忠エネクス・ジェイ・ウィル・パートナーズの3社が共同出資し、ビッグモーターおよび子会社の全事業を承継して発足した会社です。2026年3月時点で242店舗、従業員4,319名。2024年11月には「WECARSの約束。」という方針を公表し、体制づくりを進めています。

買取の観点で見るべきは、事業内容に「車検・一般整備及び鈑金塗装業務」が含まれていることです。前述のIDOMの粗利の話を思い出してください。小売の45万円には整備・保証の粗利が入っていました。整備工場を242店舗規模で抱える会社は、車を売ったあとの付帯サービスでも収益を見込める。この構造は、買取額の上限に効きます。

向いている人:数年乗る前提の実用車。コンパクトカー、軽、ファミリー向けのミニバンなど、整備込みで次のオーナーに渡りやすい車。

確認しておきたいこと:非上場のため、買取台数や1台あたり粗利といった数字は公表されていません。公表値で比べるより、近隣店舗での実査定で確かめるタイプと考えておくとスムーズです。

アップル — 地域の販売店が買い手だから、地元で売れる車が強い

アップル(アップルオートネットワーク)の公式トップページ
アップル(アップルオートネットワーク)の公式トップページ(applenet.co.jp・2026-10-06時点の画面)

1993年11月設立、資本金3億4,795万円。フランチャイズ本部として、2026年9月時点で114社・275店舗を展開しています。

このモデルの面白いところは、加盟しているのが地域の中古車販売店だという点です。本部の統一在庫ではなく、その地域で売れる車を、その地域の店が買う。だから雪国では4WDが、地方では軽トラや商用バンが、都市部とは違う値段になり得ます。

向いている人:地域性が強く出る車。4WD、軽トラック、商用バン、あるいは地方で需要のある中古ミニバン。

確認しておきたいこと:FCなので店舗ごとに値付けの個性が出ます。地域の需要がそのまま額に反映される仕組みなので、自分の車の需要が強い地域の店に当たると噛み合います。全国一律の基準値がほしい場合は、直営型と併せて見ると比べやすくなります。

ラビット — 持ち込みで完結させたい人に

ラビットの公式サイト
ラビットの公式サイト(e-rabbit.jp・2026-10-06時点の画面)

株式会社ラビット・カーネットワークが運営。直営15店舗とフランチャイズ132店舗の計147店舗という構成です。

買取・販売に加え、自動車部品・用品の取り扱いとFCチェーンの募集・指導を事業に掲げています。

向いている人:近所に店舗があり、出張査定ではなく持ち込みで完結させたい人。卸売寄りの出口を使う車との相性もあります。

確認しておきたいこと:公表資料で確認できたのは店舗構成と事業内容までで、台数や粗利の公表値は見つけられませんでした。相見積もりの1社として当てて、実際の提示額で判断する使い方が向いています。

カーチス — 大型店モデルで、買い替えもまとめたい人に

カーチスの公式トップページ
カーチスの公式トップページ(carchs.com・2026-10-06時点の画面)

北海道から九州まで大型店を展開。公式サイトでは「カーチスあんしん保証」や車検サービスといった売却後・購入後のサービスを打ち出しています。古物営業許可は東京都公安委員会 第303270809278号。

向いている人:近隣に大型店があり、買い替えもセットで考えている人。売却と購入を一度の来店でまとめたい人。

確認しておきたいこと:買取台数や店舗数は、公式サイト上で確認できた範囲でまとめています。台数の公表値で比べるより、近隣店舗での実査定とサービス内容で判断するタイプです。

公的データで見ると、今の相場はどっちを向いているのか 📊

ここがこの記事の本題かもしれません。公的統計と業界の公表値から、2026年の相場の向きを見ます。

国内は横ばい、輸出だけ伸びている(1〜8月累計) 中古車登録台数 前年比 99.7% 2025年 243.5万台 2026年 242.8万台 輸出抹消登録台数 前年比 108.8% 2025年 108.1万台 2026年 117.6万台 出典:日本自動車販売協会連合会

自販連が公表している2026年1〜8月の累計を見ると、中古車登録台数は2,428,098台で前年比99.7%。ほぼ横ばいです。国内で中古車が動く量は、増えても減ってもいない。

ところが同じ期間の輸出抹消登録台数は1,176,041台で、前年比108.8%。国内が横ばいなのに、輸出だけ8.8%伸びています。単月で見るともっと極端で、2026年8月の輸出抹消は144,394台、前年同月比132.8%でした。

これが何を意味するか。国内の店頭で売れる分は増えていないのに、海外に出ていく車が増えている。つまり車の引き合いが強まっている状態です。売る側にとっては追い風になります。

念のため定義を書いておくと、自販連の「中古車登録台数」は新規登録・移転登録・使用者名変更の3業務を合算したナンバーベースの数字で、小売台数ではありません。同協会が明記しています。

オークション相場も上がっている

業者間オークション最大手のユー・エス・エスは、月次で実績を公表しています。2025年度(2026年3月期)は出品3,504,437台、成約2,347,566台、成約率67.0%、平均成約単価125万5,000円で、出品台数は4年連続の過去最高でした。

直近の2026年8月は、出品254,517台、成約169,966台、成約率66.8%、平均成約単価124万8千円。単価は高い水準で横ばいです。

IDOMの資料に載っている買取車両の平均相場グラフも、2020年前後の35万円台を底に、2026年2月期には100万円前後まで上がっています。同社は2026年2月期について「今期の相場は上昇傾向を維持」と総括しています。

ただし、先行きは読みにくい

同じ資料で、IDOMは来期の見通しをこう書いています。「輸出量の減少と新車生産減少による需要増で相場への影響は相殺される見通し」。

一方、自販連の実績値では2026年1〜8月の輸出抹消は8.8%増でした。IDOMの資料は2026年4月時点の見通し、自販連は8月までの実績で、時点が違います。

つまり相場の先行きは、見通しと実績が後から合ってくるタイプの話です。売り時を「いつか」で待つ判断は、そのぶん当てにくいということでもあります。

2025年通年で言うと、中古車登録は3,632,179台(前年比99.2%)、輸出抹消は1,640,727台(同102.2%)。輸出の伸びは2025年から続いていて、2026年に入って加速した形です。

査定額を守りたいなら、修復歴の線引きを知っておく 🔧

査定額の話で避けて通れないのが「修復歴」です。骨格部分を直した履歴がある車、という意味ですが、この判定基準、実は業界3団体で完全に統一されています。

自動車公正取引協議会の文書によれば、公取協の自動車公正競争規約、日本自動車査定協会の修復歴判断基準、日本オートオークション協議会の修復歴判定基準の3つが、同一の基準を採用しています。

修復歴と判定される7つの骨格部位 ① クロスメンバー ② サイドメンバー ③ インサイドパネル /ダッシュパネル ④ ピラー ⑤ ルーフ ⑥ センターフロアパネル /フロアサイドメンバー ⑦ リヤフロア (トランクフロア) この7つ以外をどれだけ直しても、修復歴にはならない 大きさの基準はカードサイズ 8.5×5.4cm これを超える損傷・修理跡があれば修復歴あり。 下回る「小さなもの」は修復歴としない。

判定対象になる骨格部位は7つ。クロスメンバー、サイドメンバー、インサイドパネル/ダッシュパネル、ピラー、ルーフ、センターフロアパネル/フロアサイドメンバー、リヤフロア(トランクフロア)です。

そして損傷の大きさの基準はカードサイズ、具体的には8.5cm×5.4cm。これを超えたら修復歴と判定されます。2019年4月にそれまでの「500円玉程度」から変更されました。

知っておくと得なのはここです。バンパーを丸ごと交換していても、ドアを板金していても、この7部位に該当しなければ修復歴ではありません。「事故ったことがあるから安くなるんでしょう」と最初から諦める必要はない。

そして、該当する修理がある場合は先に伝えておくのが得策です。国民生活センターは「修復歴や事故歴を事前に適切に告げていた場合、契約後の修復歴等を理由とした契約の解除や減額には応じる必要がありません」と明記しています。先に言っておくほうが、結果として自分を守るという構図です。

一括査定は、こう使うと気持ちよく回る

査定額の比較には一括査定が有効です。仕組みを知っておくと、より段取りよく使えます。

あなたが申込 電話番号を入力 一括査定サイト 提携各社に一斉送信 買取業者A 買取業者B 買取業者C 買取業者D… 各社はサイトに 手数料を支払済 → すぐ連絡が来る 業者側は情報を「買っている」ので、反応が早い。だから連絡は申込直後に集まる

仕組みを理解すると腹落ちします。買取業者は一括査定サイトに手数料を払って、あなたの情報を受け取っています。情報は業者にとってすでに支出なので、早く連絡した会社から話が進む。だから申込直後に連絡が集まります。

つまり、申し込むタイミングと社数を自分でコントロールすれば、一括査定は使いやすくなるということです。

段取りのコツ

相見積もりが取れると、提示額が妥当かどうか判断する軸ができます。使うなら、こう組むとスムーズです。

  • 申し込む社数を3〜5社に絞る。比較の軸は十分つくれますし、連絡のやりとりも手に負える量に収まります
  • 査定日を同じ日の同じ時間帯にまとめる。各社が顔を合わせる状況になれば、やりとりの往復がぐっと減ります
  • 申し込む時間帯を選ぶ。すぐ出られる時間に申し込むと、最初の数社で話が進みます
  • その場で決めない。国民生活センターは「査定の場では契約せず一度冷静に考えること」を挙げています
  • キャンセル条項を契約前に読む。買取契約にクーリング・オフは適用されません

契約条件を先に確認しておくと、金額の比較に集中できます。「契約後の減額なし」「キャンセル料なし」を制度として掲げている会社(前述のカーセブンなど)は、この点で選びやすいタイプです。

困ったときの窓口

業界団体のJPUCは「JPUC車売却消費者相談室」を設けていて、累計15,000件以上の相談実績を公表しています。電話は0120-93-4595、平日9時から17時まで。売却で分からないことが出てきたときに、消費生活センター(消費者ホットライン188)以外にもう1つ窓口があることは覚えておいて損はないです。

よくある質問

Q. 結局、どこが一番高く買ってくれますか?

これは断定できません。査定額は車種、年式、走行距離、グレード、色、そしてその会社がその時点でどんな在庫を必要としているかで変わります。同じ会社でも、先週と今週で違う額が出ることがあります。

代わりに言えるのは、自分の車が「どのルートで売られる車か」を先に考えると、当たりを付けやすいということです。人気SUVなら自社小売型、過走行の実用車なら卸売・輸出に強い会社。この記事の前半で書いた45万円と12万円の差が、そのまま効いてきます。

Q. ディーラー下取りと買取店では、どう違いますか?

金額の差は車によるので、一律には言えません。ただ、向いている場面の違いは説明できます。

ディーラーは新車販売が本業で、乗り換えの手続きをまとめて進められるのが強みです。下取った車はオークション経由で次の買い手に渡ることが多く、前半で見た「卸売の粗利モデル」で値付けが組まれます。手間を最小にしたい人には、ここが噛み合います。

買取専門店でも卸売に回す車は同じ計算です。上乗せが出やすいのは、その車を自社の店頭で売り切れる会社に当たったとき。だから相見積もりに意味があります。

Q. 走行距離10万kmを超えると、値段は付かなくなりますか?

そうとも限りません。2026年1〜8月の輸出抹消登録台数が前年比108.8%で伸びている話を思い出してください。国内の店頭では並べにくい車でも、海外向けの需要があれば値段は付きます。

むしろ10万km超の車は、業者ごとの差が開きやすい領域です。輸出ルートを持つ会社と持たない会社で、前提がまるで変わるからです。1社で判断せず、複数当たる価値が一番高いゾーンだと思います。

Q. 契約したあとに修復歴の話が出てきたら?

事前に修復歴や事故歴を適切に伝えていたなら、それを理由にした契約解除や減額に応じる必要はありません。国民生活センターが明言しています。

逆に、伝えていなかった修復歴が後から分かった場合は話が別になります。だからこそ、前半で書いた7つの骨格部位とカードサイズの基準を知っておく意味があります。自分の車が該当するかどうか分からないなら、査定時に「過去にこの部分を直した」と事実として伝えておくのが安全です。

判断に迷ったら、JPUCの相談室(0120-93-4595)か、お住まいの自治体の消費生活センター(消費者ホットライン188)へ。

Q. 相場が上がっている今、売り時ですか?

「今が売り時」とは書きません。ただ、材料は並べられます。

ユー・エス・エスの2025年度の平均成約単価は125万5,000円で、前年比4.1%増。2026年8月時点でも124万8千円と高水準を保っています。IDOMの買取車両平均相場も、2020年前後の底から大きく切り上がったままです。

一方で、IDOMは2026年4月時点の資料で輸出量の減少を織り込んでいました。実際の統計では輸出が伸びている。先行きは誰にとっても読みにくいのが現状です。相場の天井を待つより、今の水準で複数社に当たって最良の額を取る、という考え方のほうが現実的だと個人的には思います。

この記事のまとめ

  • 査定額の差は「出口」の差。自社小売なら1台45万円、オークション卸売なら1台12万円という粗利の違いが、そのまま買取額の上限に効く(IDOM 2025年2月期の公表値)
  • 人気SUV・ミニバンなら自社小売型、過走行・古い実用車なら卸売と輸出に強い会社へ。ガリバーは小売16.4万台と卸売15.2万台をほぼ半々で回していて、車種を選びにくい構造になっている
  • 7社は得意な車と向いている人が違う。契約条件の分かりやすさで選ぶならカーセブン、人気車種の棚ならネクステージ、整備込みの実用車ならWECARS、地域需要が強い車ならアップル、持ち込み完結ならラビット、買い替えもまとめたいならカーチス
  • 2026年1〜8月、国内の中古車登録は前年比99.7%で横ばい、輸出抹消は108.8%で増加(自販連)。車の引き合いは続いている
  • 修復歴の判定は7つの骨格部位とカードサイズ(8.5×5.4cm)で、業界3団体が同一基準。該当しない修理なら修復歴にはならず、事前申告しておけば契約後の減額に応じる必要はない
  • JPUC適正買取店の認定を受けた大手は、今回の7社ではカーセブン(2026年9月13日時点)

次にやることを1つだけ挙げるなら、申し込む前に自分の車が「7つの骨格部位」に該当する修理をしているか思い出しておくことです。整備記録簿が手元にあるなら、見返してみてください。ここが整理できていると、査定の場で曖昧に答えずに済み、話がスムーズに進みます。

※本記事の価格・台数・店舗数はすべて2026年9月13日時点で各社・各団体が公表している数値です。査定額は車種・時期・在庫状況によって変動します。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。

出典